黄昏野

セミリタイアの日々を綴っています。

取り返しのつかない人生。

信じていたものが根底から覆される。こんな経験をもし自分がしたら混乱し、取り乱すだろう。
冷静でいることは不可能だ。

自分は今年で60歳になる。
そこで今、いきなり貴方の親は貴方を育てた親ではない。
実の親は違うと言われたらどう反応するだろう?

きっと実の両親に会いたいと思うだろう。
自分という存在が何者なのか知りたいというのは当たり前の感情だ。
育ててくれた恩とかそういうのは別次元の話だと考える。

とにかく一度だけでも会えれば悔いなく死ねるくらいに思う。

順天堂大学病院での新生児取り違えの責任は重い。一人の人間の運命を変えてしまったことは取り返しがつかない。

貧乏な家と裕福な家とでは育った環境も違い、進路も大きく異なる。
貧乏が不幸で金持ちが幸せとは限らないが、選択肢が違ったことは確かだ。

もちろん、病院の不手際だから育ててくれた両親に罪はない。
両親も実の子どもに会いたいだろう。それぞれの家庭に責任がないのが辛い。

病院を恨むしかないのだが、もう何もかも遅いし、手遅れだ。
こういった場合の賠償はどうなるなだろうか?法律に詳しくても難しい判断だろう。