田舎では不審者のリタイア
鉛色の空が広がる暗い北陸の地。
一家に一台ではなく一人に一台の自動車。
幹線道路沿いにあるだだっ広い駐車場。
おかげで中心部はシャッター街で死んでる。
娯楽と言えばパチンコ。
足に根っこが生えてるみたいに
その地を生まれてから離れない。
都会に出てもすぐに帰って来て文化人気取り。
田舎者ほど文化人かぶれする。
よほどのコンプレックスなのか
帰って来たくせに故郷をバカにする。
そんなに嫌なら帰るなよと思うけど、自分は田舎者ではないと思ってるみたい。
自分みたいに田舎ってところが大嫌いなら帰らないのが普通だと思うけど、どうやら川を上って帰る帰趨本能があるらしい。
人が歩いてない暗い田舎ではお金の有無に限らず40代、50代でぶらぶらしてる人間は明らかに不審者だ。
だいたい車社会で人が歩いてないんだから目立つ。
若くしてリタイアなんて有り得ない。
とにかく世間体。
空だけじゃなく心も鉛色の空に染まる。
なにもかもゾッとする世界だ。
都市部で自転車やバイクに乗ってるとその明るさにホッとする。
人が歩いてる、賑わってる。
それがどれだけ心を開放的にさせてくれるか住んでてすごくわかる。
【田舎では景色が開放的だと思ってるらしいけど、あんなものに癒されるのは田舎に幻想を抱いてる東京の意識高い系文化人?夫婦くらいなものだ。移住して地獄を見てからじゃ遅いんだけど】
二度と田舎には行きたくない。
葬式を最後に勘弁してもらいたいと思ってる。